Vol.34 ~ピカソの絵画42億円、モディリアーニの絵画40億円で落札~

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~ピカソの絵画~

2013年2月5日、ロンドンにて開催された競売大手サザビーズのオークションで、パブロ・ピカソ(1881-1973)の絵画「窓辺に座る女」が2860万ポンド(約42億円)で落札されました。この作品は、1932年に愛人のマリーテレーズ・ワルテルを描いた肖像画です。落札予想価格は2500万~3500まんポンド(36億~51億)でした。落札者の詳細は明らかにされていません。

ワルテルの肖像画は、「ヌード、観葉植物と胸像」が2010年にニューヨークで競売にかけられており、この時には美術品として史上最高額の1億640万ドル(約100億円)の値が付きました。他にも2011年にロンドンのオークションで「ラ・レクチュール 読書」という作品が、2520万ポンドで落札されています。

ワルテルとは1927年、ピカソ45歳ワルテル17歳の時にパリの街角で出会いました。ピカソが唐突に「わたしはピカソだ。二人で一緒にすごい事をしよう。」と口説いたといわれています。

~モディリアーニの絵画~

2013年2月6日、同じくロンドンにて開催されたクリスティーズのオークションで、イタリア出身の芸術家アメデオ・モディリアーニ(1884-1920)の絵画「黒い帽子とほっそりした首」が2690万ポンド(約40億円)で落札されました。6日夜のオークションに出品された74点のうち最高値をつけました。オークション開催前にクリスティーズ日本支社にてプレビューとして展示され、その美しさは他の作品を圧倒するものでした。
この作品は、1919年にフランス人の恋人ジャンヌ・エビュテルヌを描いた肖像画で、モディリアーニ特有の白鳥のような首が特徴です。落札予想価格は、1600万~2200万ポンド(約23億~32億円)でしたが、予想を大きく上回りました。こちらも落札者の詳細は明らかにされていません。

モディリアーニは1920年に結核で亡くなる直前にこの肖像画を描きました。亡くなった数日後、恋人のジャンヌ・エビュテルヌも建物から飛び降りて自殺しています。
世界で経済低迷が続く一方で、過去数年間には中国、ロシア、中東のコレクターの競売参加が増加し、人気の高い作品の価格は高騰しています。2013年の美術品オークションも好調なスタートです。今年も目が離せません。

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